香港警察が代理出産勧誘の中国インフルエンサー捜査

中国本土のインフルエンサー「Berlin柏林陽光」(中央)と外国籍の夫(右)は、観光名目で台湾を訪れ、「天使計画」を宣伝し、補助生殖サービスで「自分の子どもを持つ」ことを勧誘したとして、摘発され強制退去となった。(台湾移民署画像)
中国本土の著名な代理出産仲介インフルエンサー「柏林(ベルリン)」こと譚祖彪(ツァン・ズービャオ)氏が香港に設立した法人を通じ、非居住者の代理母を香港へ渡航させて出産させることができると勧誘していた問題を受け、香港警察当局が本格的な捜査に着手した。香港メディア『香港01』の潜入取材により、同社スタッフが相談者に対して越境出産の手配が可能であると説明していた実態が発覚。香港衛生署および法定機関の人類生殖科技管理局が法的助言を経て警察へ事案を移送した結果、黄大仙警区重犯罪第1チームが「犯罪情報」事案として刑事捜査を開始した。
現行の香港法において、営利目的の代理出産斡旋やその広告宣伝は厳格に禁じられており、重大な刑事罰の対象となる。香港法例第561章『人類生殖科技条例』第17条の規定に基づき、性別選択を目的とした生殖補助医療の実施や、金銭の授受を伴う代理母契約の交渉・仲介、ならびに関連サービスの広告宣伝物の発行・配布は、役務の提供場所が香港内外であるかを問わず一律に違法とみなされる。警察当局は、これらの規定に違反した者には最高2万5,000香港ドルの罰金および禁錮6カ月の刑事罰が科されると強く警告を発している。
この配信者を巡っては、香港での発覚に先立ち台湾当局からも厳しい行政処分と強制退去処分が下されていた。同氏が同性配偶者とともに観光目的で台湾を訪れた際、無許可で代理出産ビジネスの宣伝活動を行ったことから、高雄市衛生局が医療法違反として20万台湾ドル(約4万8,000香港ドル)の過料処分を決定。さらに台湾移民署も観光許可基準違反を認定し、納付完了後に強制退去処分を執行するとともに、一定期間の再入境禁止措置を命じた。事態の拡大を受け、同氏はSNSアカウントを非公開化して「従業員の説明に誤りがあった」とする釈明動画を公開したものの、台湾で受けた罰金処分には言及しなかった。
生命倫理および法秩序の観点から分析すると、国境を跨ぐ商業的代理出産の地下ネットワークは、女性の身体の商品化や新生児の人権侵害を招く深刻な問題を孕んでいる。香港政府が生殖医療の商業利用を徹底して排除している背景には、公的医療基盤の適正な維持と倫理秩序の確立という明確な政策目的が存在する。警察重犯罪班による迅速な介入と広域的な法執行体制は、脱法的な灰色ビジネスを展開する仲介業者に対する強い抑止力として機能している。
アジア編集部:キム・ミンジュン
出典:『香港01』の調査報道を総合
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